住み心地を左右する住まいの設備・仕様

キッチンの収納や設備などの使い勝手を確認する夫婦のイメージ
住まいの設備や仕様は、そこでの住み心地を大きく左右するものです。自分に合う快適な暮らしを得るためには、設備・仕様のどのようなことに気を付ければいいのでしょうか。

キッチンの使い勝手はとても重要

設備でまず気になるのが、キッチンでしょう。キッチンとひと言で言っても、実に多くの設備の集合体であり、使う人のさまざまな行動が発生します。単に出し入れだけでも、食材、調味料、調理器具、食器などたくさんの物があり、それぞれに違う収納場所があります。さらに食材を切ったり、加工したり、加熱調理したり、洗ったりと、いろいろな動きをしますから、「使い勝手」はとても重要です。その分、住んでみてから「使いにくい」と感じてしまうことが多いのも、キッチンです。そうならないために、キッチン設備は以下のポイントを確認しましょう。

 

【広さ】

特に作業台の広さは重要です。幅、奥行きは使い勝手に大きく影響します。一人暮らしで料理をあまりしないなら、ミニキッチンでも不便を感じないかもしれませんが、家族数が多い、または、料理を頻繁にするならできるだけ広いキッチンが理想的です。

 

また、作業台下のキャビネットは開き扉型、引き出し型がありますが、自分が使いやすいのはどちらか考えておきましょう。キッチンが狭いと収納しきれず、ゴチャゴチャと乱雑な感じになり、作業効率が落ちます。また、使いたい冷蔵庫の大きさが入るかどうかの確認も重要です。

 

【シンク】

作業台が広くてもシンクが小さいと、鍋を洗うにもまな板を使うにも、効率的にできず不便を感じてしまいます。家族数が多ければ食器などの洗い物も多くなるため、洗い物置き場も含めて、シンクの大きさはチェックしておきましょう。

 

【加熱機器】

加熱機器がビルトインになっているシステムキッチンも多くなっています。上部はガスコンロかIHヒーター、下部にグリルやオーブンが付いているものもよく見かけます。掃除を苦にしない人は問題ありませんが、そうでない人は、できるだけ手入れの楽な機器にした方が無難かもしれません。例えば、IHヒーターは吹きこぼしてもサッと拭くだけで、ガスコンロよりも手入れは簡単です。

 

【換気扇】

今や換気扇には、実に多くの種類があります。一般的なプロペラファン(直接排気)は、文字通りの換気扇なので、空気の入れ替えに力を発揮します。シロッコファン(ダクト排気)は、天井や壁に取り付けたダクト(排気路)を通して、煙や湯気、臭いを戸外に送り出すものです。システムキッチンでは、フードが付いて煙などを集めやすくしているものが多く見られます。フードにもブーツ型、スリム型など複数種類があります。調理頻度やキッチンの使い方を考えて、借りたい物件の仕様がどうなっているかを確認しましょう。

バス・トイレ・洗面の機能で快適さが変わる

バスルームのイメージ画像

バスルーム、トイレ、洗面所が同じ空間になるか、別々になるかで、暮らし方はかなり変わります。二人以上の家族で暮らすなら、それぞれ独立した方が同時に使うことができるため便利です。一人暮らしの場合は、家賃とのバランスで別々にするかどうかを検討しましょう。

 

次に、バス・トイレ・洗面設備でチェックすべきポイントを確認していきます。

 

【浴室・バス機能】

ユニットバスは、追い焚き機能付きだと沸かし直しができて便利です。特に、冬場はお湯が冷めやすいため、家族の入浴時間帯が違うときには必要です。冷める度にお湯を入れ替えなくて済むので、水の節約になります。また床や壁は、水切りのよい材質だと乾燥が早く、カビの発生の心配が少なくなります。窓のない浴室には換気機能は必須です。

 

【トイレ】

トイレは、暖房機能付きの温水洗浄便座があると便利です。寒い冬でもヒヤッとすることなく、快適に使うことができます。また、トイレ内に収納があると、トイレットペーパーの予備や清掃用品の置き場としてとても便利です。

 

【洗面所】

洗面台の広さや、洗濯機置き場が確保されているかを、しっかりとチェックしましょう。洗面台は収納部分が小さすぎると、家族が多い場合は物が収まりきらず不便です。鏡の大きさは、特に女性には重要なポイントでしょう。材質によって掃除のしやすさや使用時の注意点が異なるので、それも確認するといいと思います。洗濯機置き場は、手持ちの洗濯機、あるいは買おうとしている物が入るかどうかチェックします。また、水栓はシャワータイプが機能的です。

収納力・防犯性・利便性をチェック

住まいの収納力や防犯、利便性なども、快適な暮らしには重要な部分です。なかなか気付かない細かなところもしっかりとチェックしましょう。

 

【収納の数と容量】

収納がどのくらい確保されているかは、しっかりとチェックしたい部分です。押し入れの数やクローゼットの広さ、玄関収納の容量など、自分が持っている家財が収納できるかをシミュレーションしましょう。収納が多いと、タンスなどの収納家具を別に置かなくてもよいため、部屋を広く使うことができます。

 

【防犯設備】

防犯対策の設備状況も必ず確認すべきポイントです。例えば、エントランスのオートロックシステムや玄関ドアロックシステムの種類など、どのくらいの防犯性があるかを確認します。オートロックとともに、テレビモニター付きのドアホンがあると訪問者を確認することができるため、安心感があります。さらに、セキュリティー面を重視する人は、防犯カメラの設置の有無と設置場所の確認、郵便物の取り出しはオートロック内でしかできない仕様かなども確認しましょう。

 

【コンセント、テレビ配線、ネット配線の場所】

コンセントの位置や数、テレビ配線、インターネット配線の位置や数も確認しましょう。これらの位置があるところにテレビを配置することになるため、家具の配置イメージができます。コンセントが足りない、配置場所が悪いなど、不便がないかチェックしておきましょう。

 

【冷暖房設備】

エアコンが設置されているか、暖房器具が設置されているかで、自費での購入が必要かどうか変わります。住まいによっては、各部屋に設備されていることもありますので、各室の使い方を含めて確認しましょう。

 

住まいの設備や仕様は、より便利であることが理想ですが、家賃とのバランスもあるため、「最低限これは外せない」という優先順位をつけておくことをおすすめします。

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